読書の学び

【読書の学び】人は聞き方が9割

こんにちは。

小学校教員をしている じねん(@jinen_ict)です。

この記事では書籍

『人は聞き方が9割』 著:永松茂久

を読んで学んだことを、教員目線でまとめています。

ICTカフェで、先生たちの話を聞く機会が増えたので、

「聞き方」について学びたい!と思ってこの本を手に取りましたが

学級経営にも役立つ素晴らしい内容でした。

子どもとの関係づくりで悩んでいる先生におすすめです。

先生、聞いて!聞いて!

子どもたちは、話すのが大好きです。

特に、低学年を担任していると

「先生、あのな、昨日な。。。」

「先生、これ見て!これな。。。」

話したくて仕方ない子どもたちの姿を

いやと言うほど(笑)目の当たりにしますよね。

そんな子どもたちに好かれるのが、

しっかりと話を聞いてくれる先生です。

「〇〇先生ならわたしの話を聞いてくれる!」

と思うから、話したくなるんですね。

これは何も、子どもに限った話ではありません。

同僚や先輩、管理職の中にも、

話しやすい人と、話しにくい人がいますよね。

あなたがいつもよく話しかけるあの人は、

きっと、話をしっかりと聞いてくれる人だと思います。

人は、自分の話を聞いてくれる人を自然と好きになるんですね。

つまり、「聞く」って実はめっちゃ大事。

この本は教員にとっても重要な「聞くこと」について

よい「聞き方」とダメな「聞き方」

非常にわかりやすく教えてくれます。

キーワードは 安心感

では、どんな聞き方をすれば人は話しやすいのか。

大前提として大切なのが、安心感です。

「この人なら、わたしの話を聞いてくれる。」

もっと言うと、

「わたしの気持ちを受け止めてくれる。」

そんな安心感がある人だから、話しかけたくなるんです。

子どもたちって、そういうことにすごく敏感ですよね。

4月当初は全然話しかけてこなかったおとなしい子が

9月ごろになって、実はめっちゃおしゃべりやん!

なんてことがよくあります。

もちろん、先生と子どもだけでなく

子ども同士でも気軽に話し合える関係づくりは大切です。

授業中、たくさんの子どもたちが盛んに発表するクラスは

聞いてもらえるという安心感があるクラスってことですね。

会話の主導権はだれ?

誰かと話をしているときって、

誰が話の主導権を握っていると思いますか?

「そりゃ、話をしている人でしょ。」

って、わたしも思っていました。

実は、話の主導権は 聞く側 なんです。

本では、明石家さんまさんの例が載っていました。

テレビのトーク番組で、話が盛り上がるのは

さんまさんのような司会者(聞き手)が

大きなリアクションをしたり、つっこんで質問したりしているからなんですね。

もし、さんまさんが黙って話を聞いていて

真顔で「へぇ。」「で?」しか言わなかったら

きっと誰もその番組を見ないでしょう。

会話の時って、聞く側の態度(聞き方)がめっちゃ大事なんです。

聞き方の基本スタイルは 共感

話を聞くときに大切なのが、 共感 する姿勢です。

「あなたの気持ちに寄り添って聞いているよ!」という態度を示すことが

話し手の安心感につながります。

相手に寄り添う聞き方 = 傾聴 ですね。

では、どんな聞き方をすればいいのでしょうか。

表情

忘れてはいけないのが聞くときの表情です。

怒った顔の先生に、子どもたちは話しかけようと思いません。

でも、忙しい時ってなかなか表情にまで気が回らないですよね。

わたしも余裕がないときは、

きっと真顔で子どもの話を聞いていたんだろうなぁ……と反省。

表情の基本は、 笑顔 です。

まずは笑顔で聞き始め、そこからは

相手の感情に表情を合わせていきます。

「先生、あのな、、、さっきこけてな、、、」と

しくしく泣きながら話す子には

「そうなんかぁ。いたかったなぁ。。。」と

こちらも悲しい表情で聞くって感じです。

このとき、しっかりと目線を合わせて聞くことも大切ですね。

わたしは子どもと話すときは、できるだけ座ったり

しゃがんだりして目線を合わすようにしていました。

表情や目線を一致させることで、聞き手の安心感につながるわけです。

うなずき

つぎに、「うん。うん。」ってうなずきながら聞くことです。

これも、相手の感情に合わせて強弱をつけたり、タイミングを変えたりすることが重要です。

「うん。。。うん。。。そっかぁ。悲しかったなぁ。」とか

「うん!うぅん!それめっちゃわかる!!」とかですね。

うなずく って、漢字で書くと 頷く ですが、

肯く とも書きます。

これって、「肯定」 の 「肯」 ですよね。

つまり、うなずくことは、相手を肯定することそのものなんです。

これを知ったときは思わず「なるほど!」っと声が出ました。笑

ぜひ子どもたちにも、うなずくことの意味や大切さを伝えたいですね。

姿勢

よく、「良い姿勢で聞きましょう。」とか言いますよね。

わたしも含めて、教師はついつい抽象的な指示をしがちですが、

じゃあ「良い」姿勢って具体的にはどんな姿勢でしょう。

ポイントは、

おへそを向けて聞くことです。

おへそを向けることで、体全体が相手の方を向きます。

「わたしの気持ちがあなたに向いているよ。」ということが

相手に伝わるわけですね。

子どもたちにはそう言うけれど、教師はどうでしょうか。

休み時間、丸つけをしているときに話しかけられたとします。

ついつい、「ながら」で話を聞いていませんか?

子ども(話し手)のことを考えるなら、

丸つけの手を止めて、おへそを向けて聞いてあげたいものです。

(これまた大反省。。。笑)

一緒に笑う

ポイントは、「一緒に」というところです。

こちらが一方的に笑うのは、共感ではありません。

相手の気持ちに寄り添って、

「なにそれ、めっちゃ面白いな!」と一緒に盛り上がる

子どものハートは鷲掴みです。(たぶん)

同僚と話している時も同じです。

わたしの職場では、こちらがウケを狙って話したことを

いつも手を叩きながら爆笑してくれる先生がいます。

最高の傾聴をありがとう。

好かれる < 嫌われない

上で紹介したのが、いわゆる「好かれる」聞き方です。

一方で、絶対NG!な「嫌われる」聞き方もあるわけです。

当たり前ですが、好かれる前に、まず嫌われないことが重要です。

ただ、わたしも含めて、意識していないと「嫌われる」聞き方をつちついやりがちです。

わたしが「うわ、それやってしまってるわ……。」と思ったものをいくつか紹介します。

否定

「それはあかん。」「それは違う。」って、子どもに対して

ついつい言ってしまいませんか?

だって、否定しちゃう方が楽だからです。

もちろん、 命に関わる危険こと や いじめ は別ですが、

大抵のことは全否定しなくてもいいはずです。

「そうか。そう思ったんやな。」「腹が立ったんやな。」と、まずは共感すること。

子どもの行動の背景にある気持ちを理解した上で、話を進めていけるといいですね。

正論

これもやりがちですが、間違った行動をした子に対して

自分の常識を押し付けたり、正論をぶつけることはNGです。

子どもだってそんなことはわかってるんです。

わかったうえでついついやっちゃうんです。

そんなときは、

「次はどうしたらいい?」

「あなたはどうしたい?」と

相手に答えを出させるようにします。

人は、自分が出した答えにしか納得しないものです。

こちらから一方的に押し付けずに、子ども自身に答えを出させたいですね。

その方が絶対に行動が変わります。

その変容を褒められるとGOOD!(自分に言い聞かせています)

まとめ

結局、話し手がわかってほしいのは

話の「内容」ではなくて「感情」なんです。

「先生、あのな、お母さんに〇〇買ってもらってん!」は

買ってもらったという「事実」を知ってほしいのではなく、

買ってもらって「嬉しかった気持ち」をわかってほしいんですね。

相手が何をわかってほしいのかを考えながら

気持ちに寄り添って聞くのが「傾聴」です。

それができれば、子どもたちにとって先生は

安心」できる存在であり、

自分のことをわかってくれる存在になるはずです。

この本は教育書ではありませんが、学級経営において1番大切な

子どもとの信頼関係について学べる良書でした。

(さすがベストセラー!!)

もちろん子どもとの関わりだけでなく、

先生同士のコミュニケーションにおいても「聞き方」は重要です。

わたし自身は、この本で学んだ「聞き方」を

これからのICTカフェ運営や、クラスづくりでいかしていきたいです。

初めての 本の学びまとめ なかなか時間がかかりました。笑

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

コメントなんかいただけると最高です。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。